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【情報】遺児にグリーフケア 厚労省、年明けに被災3県で

2011年12月14日

こんにちは。寒い日が続きますね。みなさん、風邪などひいておられませんか?東北には雪が降っているようですね。仮設住宅には断熱材などの工夫はされているのでしょうが、寒くてつらい思いをされないようになればいいと思います。

 

東日本大震災で親を亡くした子どもが岩手、宮城、福島の3県で1500人に上ることを受け、厚生労働省は10日までに、3県と協力し子どものグリーフケアを年明けから始める方針を固めた。
大規模災害で国がグリーフケアに取り組むのは初めて。専門のスタッフが一対一で子どもの話を聞き取り、会話やスキンシップを通じて悲しみの軽減を目指す。心的外傷後ストレス障害(PTSD)などへの医療的ケアと合わせ、被災者の心のケアを本格化させる。
グリーフケアは、近しい人を亡くした喪失感を受け入れ、悲しみに適応する過程を支援する取り組み。現在は悲嘆を表に出さない子どもでも、小さなきっかけで突然のうつ状態や無気力状態になる恐れがある。医療的ケアで対応できる症状だけでなく、具体的な症状が現れていない子どもにもケアが必要と判断した。
両親または父母のどちらかを亡くした18歳未満の子どもは、把握されているだけで本県569人、宮城県838人、福島県160人に上る。ほかに親族や友人を亡くした子どももケアの対象。
ケアを希望する子どもを学校や地域を通じて募り、遊びや大人との会話の中で心の内にある思いを率直に語ってもらう。研修を受けたボランティアのスタッフがマンツーマンで対応し、公民館などを利用して1~2カ月に1回程度実施する。
グリーフケア 近しい人を亡くした悲しみを受け入れていくプロセスをグリーフワーク、第三者がそれを支えることをグリーフケアと呼ぶ。悲嘆に関する精神医学の分析を背景に、1960年代に米国で始まったとされ、英国など欧州にも広がった。日本では90年ごろから始まり、民間の支援団体や遺族同士の自助グループのほか、近年は病院の終末医療でも実施されている。2005年4月の尼崎JR脱線事故をきっかけに、聖トマス大に日本初のグリーフケア研究所が設置(現在は上智大に移管)された。(岩手日報)