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2022年度日本財団助成事業完了のご報告

2023年5月9日

京都自死・自殺相談センターでは2022年度日本財団の助成により「自死・自殺相談における支援体制の強化」を行い、相談員増員と中堅相談員の育成を通して相談体制を強化し、相談員の質の向上をはかりました。自死・自殺にまつわる苦悩を抱えたときに安心して相談できる居場所として、これからも相談員一同、歩みを進めてまいります。

1.メール相談員の増員とそのための相談員養成講座の実施

2、電話相談員の増員とそのための相談員養成講座の実施 

3、相談員の質の向上および中堅相談員に向けたノウハウ継承のための継続研修 

(相談員養成講座 受講者の声)
他人の苦しみや痛みは本当にはわからないものだ、という大前提の中ででも、心の体温はちゃんと伝わるし、伝わったと感じられた時、違う景色が広がることもある、ということを教えて頂きました。ありがとうございました。

私は他者に心の鬱屈を聞いてもらうという経験に乏しく、内心、心の居場所作りという目標を聞いてもピンときませんでした。 しかしロールプレイを通じて、あたたかな他者の頷きが傷ついた心の琴線に触れたとき、こんなにも嬉しく、穏やかに心は静まる事もあるのだと感動を感じました。 それは同時に、聞くという事の大切さと難しさ、これまで自分がどれだけ自分の考えを伝えることに囚われて相手の気持ちを聞こうとしてこなかったのかという事実に気づかされる経験でもありました。 私は相手の気持ちを聞いている、わかっていると思い込む所に、相手の気持ちを聞こうという姿勢は生まれてきません。私はあなたの気持ちがわからない。だから聞かせて欲しい。聞きたいのだ。目の前に立つ相手に少し、ほんの少しだけですが謙虚になれる気が今はしています。

半年間の養成講座では「相手の立場になって考えること」の難しさを肌で実感し、自分はこれまで人の話を真剣に聴くことが出来ていなかったのだと強く思い知りました。研修で学んだことを活かし、相手の「いまの気持ち」を大切に受け取ることができる相談員になれる
よう、今後の Sotto の活動に関わっていきたいです。