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2022年度「居場所を失った人への緊急活動応援助成」事業完了のご報告

2023年7月19日

京都自死・自殺相談センターでは2022年度「赤い羽根 ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン 居場所を失った人への緊急活動応援助成」事業の助成により「対人支援団体に向けた自死・自殺相談における聴き方・対応力向上 研修事業 」を行い、自死・自殺に対する知見や学びの領域を深め、実践的なトレーニングの場を提供することができました。ご寄付いただいたみなさま、本当にありがとうございます。自死・自殺にまつわる苦悩を抱えたときに安心して相談できる居場所として、これからも相談員一同、歩みを進めてまいります。

1、自死念慮を含む相談対応研修の提供

2、架空事例を用いた実践的な自死念慮を含む相談対応テキスト作成

3、動画配信
松本俊彦・竹本了悟「死にたい気持ちと孤独感ー居場所が感じられる瞬間とはー」
https://youtube.com/live/EQFmHfMGP2w(約60分)
【その④】Sottoメール相談対応の考え方
https://youtu.be/A_um0dPscLY(約8分)
【その⑤】Sottoメール相談対応の考え方
https://youtu.be/42WXHzO1I_A(約11分)


実際に研修に参加した方からの感想を一部ご紹介します。

「扱っているテーマがテーマなだけに研修受講前は緊張しドキドキもし、少し憂鬱に感じたりもしていた。誰かのしんどくて辛い話を聴くロールプレイのはずなのに、いつもあたたかい気持ちに包まれて終わる。Sotto さんの最大の魅力であり、研修全体を通して毎回いつも感じていたそういう雰囲気こそが、何かスキル的なことの習得・会得ではなく、実体感できて私自身の中で変化するものがあった。感謝しかない。ありがとうございました。」

「相談者の思いや気持ちを感じて受け取る感性、自分の中の変化に気づいて反応を言語化する語彙力、死にたい・辛い気持ちの中に含まれるひとつひとつの感情や思いを丁寧に扱う大切を知りました。何より、死なせないようにするというようなゴールを設定しているわけでは
なく、コーラーの気持ちを分かろうと最後までずっとそこに一緒にいて話を聴いてくれる存在としてメンバーがいる、という考え方に共感しました。」

「命を絶ちたいくらいの思いを抱えた方と向き合い、その思いに対する自分の心の動きをきちんと感じてやり取りするということが、日常生活では滅多にありません。それを体験できる機会をいただけて、WS(ワークショップ) の後は毎回、自分と向き合える時間にもなりました。自死に限らず、様々な苦悩を抱えた方との向き合い方を垣間見れた気がします。希死念慮に至る方の思いについて、初日のワークやロールプレイを経て、私自身が想像していなかった経緯・思考で、そこに至っていることもあるのだなと、実感としてわかりました。」

「いろんな方とロールができたのがよかった。スタッフの一人ひとりの良さも感じることができました。また、ロールでは確認することや話す言葉が決まっており、ファシリが変わっても気持ちよく参加できました。決まっている部分があるからこそ、その人のお人柄にも気づくことができました。講座では常に、教える側、教えてもらう側という関係性ではなく、一緒に学ぶ仲間として迎えてくれている姿勢にも感謝です!!」