Sottoの理念
「心の居場所をつくる。」
どうしようもなく心が張り裂けそうな時、その気持ちを大切に受けとってくれる、あたたかな存在は、何者にも代えがたい心の居場所となります。Sottoは、死にたい気持ちを抱えた時、そんな心の居場所こそが、まずもって必要なのだと考えています。金銭的援助、就職斡旋、治療などの具体的な問題解決の前に、まずは、自分は居て良いのだと実感できることが大切なのです。
日本における自殺の現状

日本における自殺者数は1997年以降2012年まで15年連続で3万人を超えていました。
2012年から今日に至るまで自殺者数は減少を続け、2016年の自殺者数は21,764人でした。確かに自殺者数は減少を続けていますが、上記のような報告は、いつ数年前の数字に逆戻りするか分からない危険な状況にあるといえます。
「自殺者数が減っているからもう大丈夫」と安堵できる状況では決してなく、今後とも社会をあげて関わっていかなければならない深刻な問題といえるでしょう。
Sottoの相談活動

Sottoでは2010年の開設以来、週末夜間の電話相談活動を続けており、試行期間を経て13年からはメール相談も始めています。昨年度までの相談件数は述べ18,000件。そのうち7~8割が死にたいほどの苦悩を抱えている方です。メール相談に於いては若年層、とりわけ10代20代の方からの相談が多いのが特徴です。
死にたい思いを抱える方が集うおでんの会やごろごろシネマ、大切な人を自死でなくされた方が集う語りあう会など、行き所のない方が安心して集える居場所つくり活動を行っています。
また自死・自殺への言われない偏見や、Sottoの姿勢をお伝えするため広報・啓発活動に取り組んだり、官民を問わず広く研修会を開催しています。
代表あいさつ
Sottoは皆さまのご支援を受けて、今まさに自死自殺の危機に在る方や希死念慮を抱え生きる方、自死にまつわる様々な苦悩を抱える方の相談場所となってきました。
気持ちを丁寧に受け取る相談場所でありたいと思い、設立以来週末夜間の電話相談を、12年からはメールによる相談を受けています。
この間自殺された方は年々少なくなってきてはいますが、相談の電話やメールは今も多く、おでんの会の参加申し込みはお断りせざるを得ないこともまま起こります。
その「おでんの会」や居場所作り事業には年間で200名近い方が参加されています。
日本財団の調査で明らかになったように、4人に1人が本気で自殺を考えた事がある社会にとって、安心して自死・自殺を語れる居場所がいかに大切であるかを物語っているように感じています。
Sottoでは、継続的に関わりのある方は勿論これまで自死とは無縁であった方でも、死にたいほどの辛い気持ちを抱えた時に安心して来て頂けるよう、これまで以上に関係性作りを大切にしていこうと考えています。
またあたたかな眼差しをもって関係性を築いていけないか、多くの方と孤独感を和らげる関係作りを考えるためシンポジウムの開催や、一緒に考え行動してくれる方に向けた研修を行っています。
これからも必要とされる方に私たちの活動が届けられるよう、ご支援を賜りたく何卒ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。